2015年11月8日日曜日

第8回 くまもり東京シンポジウム

こんにちは。
東京支部が、第8回 くまもり東京シンポジウムを
開催致しますのでお知らせします。

詳細は以下です。
こくちーずからも申込ができます。
どうぞよろしくお願いいたします!

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1980年に愛知県立芸術大学卒業。GKインダストリアルデザイン研究所に勤務した後、自然環境保全にデザインが貢献できる仕事を模索、1996年に自然デザイン研究所を設立。2007年から2年間英国に留学し、ロンドン大学、インペリアルカレッジ生物学部大学院の保全科学コースで理学修士を取得。帰国後、信州大学総合工学系研究科にて学位(農学博士)取得。主な研究テーマは、ツキノワグマをはじめとする野生動第8回 くまもり東京シンポジウムを開催します。 
今回のテーマは、 

『野生動物と人との共存をめざして 
~クマともりとひと~』 

「環境」って何? 
この簡単な言葉には、とてつもなく大切なことが詰まっています。私たちは環 
境に生かされているのです。いま、それが瀕死の状態になってきているとしたら…? 
「森づくりの名人」と称されるクマ。環境が良好であれば、クマを頂点とする 
日本の森の生態系も健全です。しかし、平成になって、各地で山からクマが出て 
くるようになり、この生態系が大きく崩れつつあるのではと、誰しもが感じ始め 
ていると思います。 
1,300万人の人間が住むここ東京都にも、わずかながらまだツキノワグマが棲んで 
います。まだまだ大丈夫、と思いたいのですが、やはり心配です。人間とかれら 
が共存することは不可能なのだろうか?「そんなことはない」と私たちは考えま 
す。まず、クマが人里に出てくるようになった理由や森の現状を知ることから始 
めませんか?共存は、そこからです。 

ぜひご参加ください。 
※事前にお申し込みが必要です 


■プログラム 
13:05~13:25 
『野生動物と人間の共存をめざす、日本熊森協会の取り組み』 
一般財団法人日本熊森協会 会長 
森山 まり子氏 

13:25~13:45 
『日本の奥山を保全するために』 
公益財団法人奥山保全トラスト 理事長 
室谷 悠子氏 

13:45~14:45 
『クマが人里にやってくる理由 
~生息地研究からさぐる~』 
信州大学山岳科学研究所 野生動物生態学研究室 補助研究員 
高畠 千尋 氏 

14:55~16:40 
パネルディスカッション 
高畠氏・森山氏・室谷氏 ほか 

■参加費 
1,000円(資料代) 
※当日会場にてお支払ください 
※小学生以下は無料 

■主催 
一般財団法人 日本熊森協会 
日本熊森協会 東京都支部 

■講師紹介 
森山 まり子氏 (もりやま まりこ) 
一般財団法人 日本熊森協会会長。 
兵庫県尼崎市生まれ。西宮市在住。兵庫県立神戸高校から大阪教育大学に進み、物理学を専攻。2003年春までの31年間、公立小・中学校理科教師に従事。 
1992年、尼崎市立武庫東中学校の生徒たちと、絶滅寸前の兵庫県野生ツキノワグマの保護に立ちあがる。 
先祖が残してくれた豊かな森を失うことで、クマだけでなく日本文明が滅びようとしていることに気づき、1997年に実践自然保護団体「日本熊森協会」を結成。クマをシンボルに大型野生動物たちが造る保水力抜群の最高に豊かな森を子や孫、そして全生物に残すために奔走している。 

室谷 悠子氏 (むろたに ゆうこ) 
公益財団法人奥山保全トラスト 理事長 
尼崎市立武庫東中学校の生徒であった1992年、生徒と教師で始めた 
ツキノワグマを絶滅から救う活動に参加。 
京都大学文学部在学中の1997年、自然保護団体日本熊森協会の立ち上げに参加し、中心的メンバーとして自然保護運動に携わる。 
自然保護団体の運営にも法律の専門知識が必要と考え、大阪大学法科大学院に進学し、卒業後、司法試験に合格。 
現在、大阪のあすなろ法律事務所に所属し、弁護士をしながら豊かな森と野生動物を守るため、自然保護団体の運営に従事。 
2011年より、公益財団法人奥山保全トラストの前身であるNPO法人奥山保全トラスト理事長。2014年3月、一般財団法人奥山保全トラストを設立し、理事長に就任。同法人は、2015年2月に公益認定を受け、公益財団法人となる。 

高畠 千尋氏(たかはた ちひろ) 
信州大学山岳科学研究所 研究員 物の生息地選択。中でも森林施業・治山治水・道路開発など人間による土地利用施策が野生動物の生息地選択に与える影響や、それらが人間−野生動物間の軋轢の発生にどのように関係するかを解明したいと考えている。国際保全生物学会、国際クマ類協会、日本生態学会、日本哺乳類学会、日本景観生態学会会員。自然デザイン研究所副社長、生態教育センター理事、信州ツキノワグマ研究会理事。 

2015年10月25日日曜日

10月18日、㈱オリエントナノ主催の講演会報告

1018日、㈱オリエントナノ主催の熊森講演会に行って来ました。
オリエントナノは、熊森協会の団体会員です。
始めて伺った会場のミハタスポーツセンターは小田急小田原線の「相武台前」駅
から徒歩7分くらい。立派な建物ではないけど、何かとってもいい感じの温かいホッと
するスポーツセンターでした。またお邪魔したいです。

  私が森山会長のお話しを聞くのは2回目です。今回はお一人で2時間半お話しして
頂き(それもずっと立ちっぱなしで、腰が痛くならないのかずっと心配でした)
  熊森活動のお話しの前に、地球の誕生からのお話しがあり本当に共感しました。

  森山会長は元々は小中学校の理科の先生でしたから話に説得力がありました。
この地球の誕生がいくつかの偶然、生命が誕生するのに必要な要素が本当に偶然
(必然なのかも知れませんが)重なったものである事を丁寧に丁寧に説明されました。

  そんなとっても貴重な地球を、人間だけが自分が一番正しいと勘違いし自然や動物、
植物・・あらゆる地球の命に対して行なってきた事、そして破壊し続けた結果はど
うなのか・・。

  普段、森山会長はこんなに長くは話されないと聞き、本当に参加して良かったと思い
ました。地球の誕生から話して行かないと、人間の愚かさは伝わらないと思いました。
  森山会長の活動のきっかけになった当時の教え子さんとのやり取りや作文も森山会長が読み上げられました。
今、私たち大人が純粋な生徒さんたちの疑問にきちんと答える事が出来るでしょうか?
答えは「否」です。

  色々な事を学び考えさせられながら、私は駅までの帰路を会員のMさんとご一緒させてもらいました。車道の一本中の住宅地を歩きながら家々のお花や植物を鑑賞しながら楽しいひと時を過ごしました。青い大きな朝顔に驚いたり(ヘブン何とかというらしいです・・)鉢にサボテンがびっしり生えていてたまたまMさんが触ったら小さいのがポロリを落ちて大慌て!!私が元に戻して来ましたが、ひと時の散策とても楽しかったです。
同じ価値観の方とお話しするのは心が安らぎとても楽しいものです。

これから熊森活動何をどれだけ出来るかわかりませんが、とにかく会員を増やし海外の自然保護団体に負けないような人数にして、国や議員に物申せる団体にしたいと思いました。
森山会長や当時の生徒さんたちの思いを胸に一喜一憂せず遠い将来に思いを馳せ、日々の活動頑張って行きたいと思いました。


神奈川支部! ガンバ!! ですね。              ネコ大好きのH

2015年10月16日金曜日

くまくま園のご報告3

とても遅くなってしまったのですが
くまくま園のご報告、3つ目です。


1日目の夜は、すぐに寝ました。
(打当温、泉気持ちよかったです!)


ところでこちらは、ホテルのロビーに飾られていた
くまくま園の、コグマさんの写真です。
 
びっくりしていて、
とってもとってもかわいいですね。。。!!!(* ^ ^ *)


こちらは朝ご飯です!

食べかけの写真でごめんなさい。。
おいしかったです!(^ ^ )


それではお山へ出発です!



マタギの(ま)さんのご案内で、
森吉山ブナ帯キャンプ場へ行きます!
オレンジの帽子が目立ちます。
(猟友会の帽子だったと思います)



野性的な森です。



見えないかもしれませんが、
幹に、また、とても大きいナメクジがいました!


(ま)さんが、フキの葉をクルクルっとして、
コップに使えることを教えて下さいました。


クロモジが、またありました。



下草がすごいです。




冬は、樹氷のみえるスキー場として有名なようで、
施設のトイレのマークが面白かったです。(^ ^ )


お土産やさんのかわいすぎる手ぬぐいです!
買いました!
(仲良くしている絵柄もあったので、
おんぶだと思います)




お昼にまたたびラーメンです!
味は普通のラーメンでした。



再びバス移動中、
くまさんはリンゴが好きだと聞いて、
マタギの松橋さんが
りんご農家へ寄ってくださいました。




でも、まだ時期じゃなく、
手に入れられませんでした。( > < )


うつくしい場所でした。



その後、マタギの発祥の地、「根子(ねっこ)」という
集落へ連れて行って頂きました。
おお。。
トンネルが出来るまで、かなりの秘境だったそうです。


秘境なのと、農産物が出来にくい土地だということで、
マタギ以外で生きる術がなかったそうです。



根子番楽という踊りが有名なようでした。


能や、幸若舞よりも古いそうで、
秘境だったのが幸いして、
かなり古い踊りが保たれているのだと思います。
youtubeで見ることができます。



途中、松橋さんが、秋田のこの地方特産の干し餅を
みなさんに振る舞って下さいました。
パリパリしていて、
ほんのり甘くて、不思議な食べ物でした!



そのあと、森吉山の中でも
集落からあまり離れていない里山に連れてって頂きました。


人工林なのにとても明るいです。
かなり間伐がされていて、下草も沢山生えていました。
とても歩きずらい道だったのですが、
(間伐された杉の枝、幹がゴロゴロしていました)

マタギの(ま)さんはものすごいスピードで、
あっとゆう間に遠くに行ってしまいます。
さすがマタギです。


このとき、オレンジ色の帽子は、山で目立って
良いのだということが良くわかりました。
(山の中では、明るい服を着た方たちは、よく目立ち、
暗い服の方たちは、とても見えづらかったです。)


なんと、作りかけのクマさんの巣穴を見つけて、
見せて下さいました。

はじめて見ました!!!
わりと小さいです。

崖の途中の、川のほとりにありました。



お花もさいていました。




その後宿泊している打当温泉へもどり、

併設されているマタギ資料館で、
マタギの(ま)さんの説明を聞きながら
展示物を見ます。
(このマタギの服、すごくモダンだと思います)



これは、家の周りの雪を踏み固める用の
長靴?的なものだそうです。


これは、ワラダといって、
投げて使うもので、
飛んでいるのを猛禽類と誤解したウサギが
穴に隠れ、そこを掘ってウサギを獲ったり、
飛び出て来たところを撃ったりして使ったそうです。
そんな道具があったなんて。。


つづく

2015年9月27日日曜日

第2回神奈川支部講演会「くまもりは、どうあってもクマを守る」を開催しました

日本熊森協会神奈川支部では、922日に横浜市技能文化会館(横浜市中区)で第2回講演会「くまもりは、どうあってもクマを守る」を開催しました。



会場では、当協会の書籍やグッズなども販売。多くの方々にご来場いただき、どうもありがとうございました。



当日は、元山形大学農学部文部技官である佐藤八重治氏が「ツキノワグマと暮らす20余年」と題して講演。ツキノワグマのクロちゃんと暮らし始めた経緯や体験などとともに、クマとの暮らしで感じた思いや母クマの愛情深い様子などを紹介。同時に放映した『クロちゃん子育て奮戦記』の貴重な動画に、思わず歓声もあがりました。




佐藤氏はツキノワグマのやさしさに触れ、「ツキノワグマはメスで80100kgくらいで、基本的に肉や魚を食べません。絶滅危惧種でありながら、正確には分からないが、毎年多くが殺されています」と述べ、「私はクロちゃんと暮らすことで人生が変わりました。ぜひ、多くの人にクマの実態を知ってもらいたい」と結びました。






森山まり子会長は、「くまもりは、どうしてそこまでクマを守ろうとするのか」と題して講演。最初に、日本熊森協会はクマとその生育地である森や山をセットで守る団体であることを強調し、クマがなぜ必要なのか?なぜクマをシンボルとしたのか?を説明しました。



大きく3つの理由があります。
クマは早晩絶滅する可能性が高い動物であること(ワシントン条約では絶滅の恐れが高い種とされ、国際自然保護連合ではツキノワグマは野生絶滅が高いとしています)

アンブレラ種であることつまり日本で一番大きな動物であるクマを守ることで、様々な動物とその暮らしを守ることができる(ケニア国立公園のオリンドウ博士では、アフリカゾウを守ることを提唱)

日本の貴重な落葉広葉樹林である水源を守っている(野生のクマは、湿地や広葉樹林の森など、色々な環境がないとクマは生きていけない→その環境には多くの動植物が生育している→シンボルであるクマを守れば、命の源である水源と動植物も守れる)

また、大阪府で誤って捕獲されたクマを熊森協会会員が協力して救った記録も放映。森山会長は、「人とクマが共存するためには住み分けが必要で、動物から奪った奥山生息地をクマや動物に返すことが重要」と締めくくりました。

詳しくは、以下をご覧ください。

一般財団法人日本熊森協会 http://kumamori.org


(な)

2015年9月21日月曜日

くまくま園のご報告2

研修、1日目後半です。

秋田の深い森を見たあと、いよいよ、くまくま園へ!



可愛いポスターです!



来園者の方のフォトコンテストの中の一枚です。
土だらけ!(※@ v @※ )



トイレの表示もクマさんで可愛いですね!(^ ^ )



ここで少し、森山会長たちがいらっしゃる前、
秋田県庁の職員で、ヒグマ飼育に当時関わられた獣医さんなどからご挨拶をいただきました。
わたしは事情を知らず、
呆然と聞いていたのですが、
どうやら何かあったらしいというは分かりました。
皆さん、感無量、といった表情をされていました。

のちにこれが衝撃的な事件を示唆していることを知ります。



そして、ここでやっと、トラブル続きで大変な道中だった
森山会長チームと合流しました。

森山会長チームは、クマさんたちにと、
たくさんフルーツを持ってきていらっしゃいました。(^ ^ )



くまもりメンバーということで、なんと特別、
ヒグマさんたちがご飯を食べる時、
バックヤードに入れさせて頂きました。
見えるかな?
女の子は、少ない子で3キロ、
男の子は多い子で7キロ食べるみたいです、
食べる量、倍以上ですね!




クマ牧場の場長、(く)さんです!
とてもがんばっていらっしゃいました。



ご飯をあげる前、館内中に
ガンガンガン!!と、
イチローが力強く檻を叩く音が、
どこかの民族の打楽器のように、響き渡っています!!

ウオーンウオーンと、ハナコかフネかワカメ?かな?
色んな女の子も、お腹が減ったと鳴いています!( ^ ^ )

とてもにぎやかです!



1日に1回なので、
とってもとってご飯がも待ち遠しいみたいでした!( ^ ^ ) 



わーー!!いました!!(^ v ^ )
ほんとにおっきいです!!!2mくらいあるかな?

手も、おっきいです!


ちょうだいちょうだい!




上にダストシュートがあって、ご飯が落ちてきます。
みんな、必死でもぐもぐされていました!(^ ^ )
この子は脇にウンチが。。(^ ^ ; )
他の子たちは、大体はじっこにウンチをしていましたが。。( ^ ^  ;)



このあと、わたしは突然バナナ係になり、
クマさんみんなにバナナを配って歩いたので
写真がないのですが、
バナナはあまり、食いつきがよくありませんでした。

キウイはまあまあ食べてて、
リンゴは、みんな!大!好きでした!!
(帰宅してから早速アマゾンで、リンゴを注文して送りました!(^ ^ ) )



そして、その後、ツキノワグマのいるフィールドを
見せて頂きました。


か、かわいい。。




ぐてーっとしたり、ブラブラしたり、
みなさんわりとノンビリされていました。



この子は、31才で、人間だったら
100才を超えるおばあちゃんだそうです!

ん?と見上げています。



そのあと、すぐ近くにある、くまくま園の経営もしている
打当温泉(ホテル)へ行き、
併設されているマタギ資料館を見学しました。
わあ。。。



わたしはその後、ご飯の席で、

少し前、八幡平クマ牧場というところで、
クマさんに飼育員の女性2人が食べられてしまった事件、

その後くまもりが、その経営者の方に助けを求められ、
ものすごい奔走をされて、安楽死させられる寸前だった
全てのクマさんを助けて、
阿仁市の「くまくま園」へと移送したことを知りました。

秋田市の協力のもと、去年の7月にオープンしたそうです。


女性を食べてしまったクマさんは、とても飢えていたそうで、
施設も老朽化していたそうです。
経営者の方もクマさんも悪いわけでなく、経営が行き詰まり、
みんなとても大変だったそうです。


わたしはそんな衝撃的な悲劇も知らず、このツアーに参加して、
これは大変なことを知ってしまったな。。と考えました。


沢山いらしていた、関係者の方々の、
「大きくなったな~!」とおっしゃっていた、慈愛に満ちた目、
「最初は怖かったけど、どんどん可愛くなっていく」と、
ニコニコおっしゃっていた表情、
「ビックは恐がりで、2年たってやっと運動場に出たんだよ、」
とおっしゃっていた愛おしそうな眼差し、、、

全てが重く深い意味を持って、再び頭の中で再生されました。


つづく